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目次
序文
第 I 部 再建
第1章 アウグストゥスの平和――復興した共和制
第2章 ロマニタス 帝国と共和国
第3章 永遠のローマ,権力の神格化
第4章 カエサルの国は悪魔の国である
第 II 部 修築
第5章 新しい共和国 コンスタンティヌスと十字架の勝利
第6章 アテネはエルサレムと何の関係があるのか。コンスタンティヌス主義の袋小路
第7章 背教と反動
第8章 新しい共和国における国家と教会
第9章 テオドシウスと国家宗教
第 III 部 新生
第10章 教会と神の統治
第11章 わたしたちの哲学 人格性の発見
第12章 神の必然性と人間の歴史
解説
あとがき
ローマ帝政以前以後の略年表
索引
第 I 部 再建
第1章 アウグストゥスの平和――復興した共和制
第2章 ロマニタス 帝国と共和国
第3章 永遠のローマ,権力の神格化
第4章 カエサルの国は悪魔の国である
第 II 部 修築
第5章 新しい共和国 コンスタンティヌスと十字架の勝利
第6章 アテネはエルサレムと何の関係があるのか。コンスタンティヌス主義の袋小路
第7章 背教と反動
第8章 新しい共和国における国家と教会
第9章 テオドシウスと国家宗教
第 III 部 新生
第10章 教会と神の統治
第11章 わたしたちの哲学 人格性の発見
第12章 神の必然性と人間の歴史
解説
あとがき
ローマ帝政以前以後の略年表
索引
内容説明
ギリシア・ローマとキリスト教が出合い,ヨーロッパはどのように形成されたか。ヨーロッパ世界への根源的な問いに古典学やキリスト教学は独自の立場から考察してきた。
著者はローマの最盛期であるアウグストゥス皇帝から西ローマ帝国の滅亡に至る400年のローマ史を再建,修築,新生という三つの時代区分により解明する。それは古典文化による皇帝アウグストゥスの治世とその崩壊,ローマ帝国におけるキリスト教の受容,そしてキリスト教による文化の更新とその実現という,ローマ史とそれに続くキリスト教古代がもつ多様性を独創的な構想力により捉えられた。さらに啓蒙期の所産でキリスト教を軽視したギボン『ローマ帝国衰亡史』と比べるとその独自性が際立ってくる。
本書は欧米でヨーロッパ思想史の必読文献として推奨されてきたものだが,わが国では原書の難解さと古典語文献を多用しているため閑却されてきた。訳者が半世紀以上にわたって恩恵を受けたこの古典的名著を,苦心の訳業で世に問うことにより,読者は新たな知見に出合うだろう。