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中世ヨーロッパの社会秩序
知泉学術叢書25
著者 | ジョルジュ・デュビィ 著 金尾 健美 訳 |
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ジャンル | 歴史 > ヨーロッパ中世史 |
シリーズ | 知泉学術叢書 |
出版年月日 | 2023/07/20 |
ISBN | 9784862853868 |
判型・ページ数 | 新書・684ページ |
定価 | 本体6,200円+税 |
在庫 | 在庫あり |
目次
探求のフィールド
Ⅰ 啓示
第1章 最初の言明
第2章 カンブレのゲラルドゥスと平和
第3章 ランのアダルベロと王権の使命
第4章 システム
Ⅱ 生成
第1章 階層制
第2章 調和
第3章 序列
第4章 機能 祈ることと戦うこと
第5章 三元性
1 サン・カンタンのデュード
2 フルーリのアボ
3 権力者と貧者
4 イングランド人
第6章 天上のモデル
Ⅲ 状況
第1章 政治危機
第2章 競合システム
1 異端
2 神の平和
3 クリュニー修道会
第3章 封建革命
Ⅳ 消失
第1章 修道士の時代
第2章 フルーリ
1 ヘルガルドゥス
2 アンドレアス
第3章 クリュニー
1 ラドルフス・グラベル
2 十字軍とその後
第4章 新時代
第5章 修道制の最後の輝き
第6章 学院の中で
1 ランの教師たち
2 サン・ヴィクトールのフーゴー
3 ホノリウス・アウグストドネンシス
第7章 君主に仕える
1 ブルッへのガルベルトゥス
2 ソールズベリのヨハンネス
Ⅴ 再来
第1章 本当の出発
1 三分秩序
2 マルムティエのヨハンネスとフジェールのステファーヌス
3 アンリ・プランタジュネの周り
第2章 騎士層
1 序列化
2 優位性
第3章 パリの抵抗
第4章 封建制の矛盾
1 金銭
2 社会的恐怖
第5章 採用
1 愛の技巧
2 ブーヴィーヌ
エピローグ
解説
1 著者ジョルジュ・デュビィについて
2 本書の表題について
3 本書の位置づけ
4 本書成立の背景
系図・地図
索引
Ⅰ 啓示
第1章 最初の言明
第2章 カンブレのゲラルドゥスと平和
第3章 ランのアダルベロと王権の使命
第4章 システム
Ⅱ 生成
第1章 階層制
第2章 調和
第3章 序列
第4章 機能 祈ることと戦うこと
第5章 三元性
1 サン・カンタンのデュード
2 フルーリのアボ
3 権力者と貧者
4 イングランド人
第6章 天上のモデル
Ⅲ 状況
第1章 政治危機
第2章 競合システム
1 異端
2 神の平和
3 クリュニー修道会
第3章 封建革命
Ⅳ 消失
第1章 修道士の時代
第2章 フルーリ
1 ヘルガルドゥス
2 アンドレアス
第3章 クリュニー
1 ラドルフス・グラベル
2 十字軍とその後
第4章 新時代
第5章 修道制の最後の輝き
第6章 学院の中で
1 ランの教師たち
2 サン・ヴィクトールのフーゴー
3 ホノリウス・アウグストドネンシス
第7章 君主に仕える
1 ブルッへのガルベルトゥス
2 ソールズベリのヨハンネス
Ⅴ 再来
第1章 本当の出発
1 三分秩序
2 マルムティエのヨハンネスとフジェールのステファーヌス
3 アンリ・プランタジュネの周り
第2章 騎士層
1 序列化
2 優位性
第3章 パリの抵抗
第4章 封建制の矛盾
1 金銭
2 社会的恐怖
第5章 採用
1 愛の技巧
2 ブーヴィーヌ
エピローグ
解説
1 著者ジョルジュ・デュビィについて
2 本書の表題について
3 本書の位置づけ
4 本書成立の背景
系図・地図
索引
内容説明
古いフランクの土地から成長したフランス中世において,王権や貴族,聖職者や騎士層など権力を構成する勢力が,三つの機能を担っていく。その経緯を具体的な事例をもとに考察し,封建革命とは何かを明らかにする。三機能は単純な実態ではなく,想像を含めて流動的に展開する。
著者は想像力を生み出すことができる歴史学を追究した。出来上がった歴史ではなく,新しい歴史に接近するために膨大な史料を読み解きながら展開する叙述は,読む者に多くの刺激と新たな歴史への興味を掻き立てる。
11世紀にカペ王朝が成立し,封建制によるイデオロギー・システムが構築された。不平等と服従を旨に「慈しむ」ことと命令する者を「尊崇」することを義務とした。それら命令を司る者たちの間で階層化が進行したが,14世紀の君主制国家の成立により三機能性が制度化され,その歴史学的な観察も終わりを迎える。歴史は大きな裂け目を残し,労働者階級と農民は取り残されたままであった。
著者ジョルジュ・デュビィ(1919-96)はコレージュ・ド・フランス教授やフランス・アカデミー会員を歴任したフランスを代表する歴史家。農村社会経済史の研究から出発し,紀元千年紀問題に見られる世界が終わる不安や希望の広がりを考察する。さらに教会建築など芸術社会史研究の後,新たに家族史・女性史を開拓した。これら一連の研究は紀元1000年を規準にその前後のフランス社会の変貌を多角的な視点で一貫して分析した作品群を生み出した。
著者は想像力を生み出すことができる歴史学を追究した。出来上がった歴史ではなく,新しい歴史に接近するために膨大な史料を読み解きながら展開する叙述は,読む者に多くの刺激と新たな歴史への興味を掻き立てる。
11世紀にカペ王朝が成立し,封建制によるイデオロギー・システムが構築された。不平等と服従を旨に「慈しむ」ことと命令する者を「尊崇」することを義務とした。それら命令を司る者たちの間で階層化が進行したが,14世紀の君主制国家の成立により三機能性が制度化され,その歴史学的な観察も終わりを迎える。歴史は大きな裂け目を残し,労働者階級と農民は取り残されたままであった。
著者ジョルジュ・デュビィ(1919-96)はコレージュ・ド・フランス教授やフランス・アカデミー会員を歴任したフランスを代表する歴史家。農村社会経済史の研究から出発し,紀元千年紀問題に見られる世界が終わる不安や希望の広がりを考察する。さらに教会建築など芸術社会史研究の後,新たに家族史・女性史を開拓した。これら一連の研究は紀元1000年を規準にその前後のフランス社会の変貌を多角的な視点で一貫して分析した作品群を生み出した。