ホーム > 工科系学生のための〈リベラルアーツ〉
目次
序章――リベラルアーツの現在(藤本 温)
1 リベラルアーツとは
2 今日のリベラルアーツ
3 工科系学生のためのリベラルアーツ
参考文献
第Ⅰ部 歴史のなかの〈リベラルアーツ〉
第1章 教養理念の原点を問う――古代ギリシアのパイデイアは何を目指したのか?(瀬口昌久)
1 教養が重んじられた古代ギリシア
2 パイデイアが目指したアレテーとは?
3 ソフィストの弁論の教育とソクラテスの徳の教育
4 プラトンの学園アカデメイア
5 イソクラテスの修辞学校
6 技術と教養
参考文献
第2章 西洋中世のリベラルアーツ――自由学芸について(藤本 温)
1 西洋12,13世紀という時代とリベラルアーツ
2 13世紀までのリベラルアーツ
3 13世紀のリベラルアーツ――トマス・アクィナス(1)
4 徳と技術――トマス・アクィナス(2)
5 大学制度の中で
6 技術との関わりで
参考文献
第3章 啓蒙時代の教養と科学・技術――科学史の視点から(川島慶子)
はじめに
1 自由学芸の「自由」と技術
2 啓蒙時代と聖俗革命
3 『百科全書』と技術
4 『ミクロメガス』――啓蒙主義の「夢」
5 知識や教養は誰のものなのか――ジェンダー・民族・階級の問題
6 科学技術と教養――工学は何を目指すのか
参考文献
第4章 日本における教養史――大正教養主義を中心に(犬塚 悠)
はじめに
1 「修養」と「教養」
2 大正教養主義
3 大正教養主義への批判
4 今日の教養と技術者
参考文献
第Ⅱ部 今を生きる〈リベラルアーツ〉
第5章 歴史学における批判的思考――ビゴーの「魚釣り遊び」を用いて(古結諒子)
1 情報を批判的に検討するとは?
2 情報は操作されている
3 受信者は誰か――横浜居留地の特殊性
4 主役は受信者
5 「表現」と「考え」の相違
6 「魚釣り遊び」から「漁夫の利」へ
7 工学との対話に向けて
参考文献
第6章 自然人類学という視点――なぜ人種差別は起こるのか?(小田 亮)
1 なぜリベラルアーツ?
2 なぜ人類は多様なのか?
3 なぜ差別や偏見があるのか?
4 行動免疫による外集団の排除
5 工学とリベラルアーツ
参考文献
第7章 心の理――その視点と広がり(田中優子)
1 心理学とはどのような学問か
2 心に対する記述的アプローチ
3 心理学の広がり
4 工学と心理学
参考文献
第8章 社会を「良く」するヒントを探る――経済学の視点から(川崎雄二郎)
1 経済学で「良い」社会について考える?
2 個人と社会の利益に関する考え方――効用,余剰
3 良い配分とは何か――効率性と公平性
4 市場経済における効率と公平をめぐる問題
5 経済的な豊かさと幸福とのつながり
6 技術が社会にもたらす効果
参考文献
第9章 「競争のための学び」と「共生のための学び」(上原直人)
1 学ぶことの意味を考える
2 学校制度以前の社会と人々の学び
3 学校制度の登場
4 学校の定着と学歴社会の形成
5 高学歴化と揺らぐ学校
6 共生のための学び
7 21世紀における学びと技術者
参考文献
あとがき(上原直人)
索引
執筆者紹介
1 リベラルアーツとは
2 今日のリベラルアーツ
3 工科系学生のためのリベラルアーツ
参考文献
第Ⅰ部 歴史のなかの〈リベラルアーツ〉
第1章 教養理念の原点を問う――古代ギリシアのパイデイアは何を目指したのか?(瀬口昌久)
1 教養が重んじられた古代ギリシア
2 パイデイアが目指したアレテーとは?
3 ソフィストの弁論の教育とソクラテスの徳の教育
4 プラトンの学園アカデメイア
5 イソクラテスの修辞学校
6 技術と教養
参考文献
第2章 西洋中世のリベラルアーツ――自由学芸について(藤本 温)
1 西洋12,13世紀という時代とリベラルアーツ
2 13世紀までのリベラルアーツ
3 13世紀のリベラルアーツ――トマス・アクィナス(1)
4 徳と技術――トマス・アクィナス(2)
5 大学制度の中で
6 技術との関わりで
参考文献
第3章 啓蒙時代の教養と科学・技術――科学史の視点から(川島慶子)
はじめに
1 自由学芸の「自由」と技術
2 啓蒙時代と聖俗革命
3 『百科全書』と技術
4 『ミクロメガス』――啓蒙主義の「夢」
5 知識や教養は誰のものなのか――ジェンダー・民族・階級の問題
6 科学技術と教養――工学は何を目指すのか
参考文献
第4章 日本における教養史――大正教養主義を中心に(犬塚 悠)
はじめに
1 「修養」と「教養」
2 大正教養主義
3 大正教養主義への批判
4 今日の教養と技術者
参考文献
第Ⅱ部 今を生きる〈リベラルアーツ〉
第5章 歴史学における批判的思考――ビゴーの「魚釣り遊び」を用いて(古結諒子)
1 情報を批判的に検討するとは?
2 情報は操作されている
3 受信者は誰か――横浜居留地の特殊性
4 主役は受信者
5 「表現」と「考え」の相違
6 「魚釣り遊び」から「漁夫の利」へ
7 工学との対話に向けて
参考文献
第6章 自然人類学という視点――なぜ人種差別は起こるのか?(小田 亮)
1 なぜリベラルアーツ?
2 なぜ人類は多様なのか?
3 なぜ差別や偏見があるのか?
4 行動免疫による外集団の排除
5 工学とリベラルアーツ
参考文献
第7章 心の理――その視点と広がり(田中優子)
1 心理学とはどのような学問か
2 心に対する記述的アプローチ
3 心理学の広がり
4 工学と心理学
参考文献
第8章 社会を「良く」するヒントを探る――経済学の視点から(川崎雄二郎)
1 経済学で「良い」社会について考える?
2 個人と社会の利益に関する考え方――効用,余剰
3 良い配分とは何か――効率性と公平性
4 市場経済における効率と公平をめぐる問題
5 経済的な豊かさと幸福とのつながり
6 技術が社会にもたらす効果
参考文献
第9章 「競争のための学び」と「共生のための学び」(上原直人)
1 学ぶことの意味を考える
2 学校制度以前の社会と人々の学び
3 学校制度の登場
4 学校の定着と学歴社会の形成
5 高学歴化と揺らぐ学校
6 共生のための学び
7 21世紀における学びと技術者
参考文献
あとがき(上原直人)
索引
執筆者紹介
内容説明
〈リベラルアーツ〉とは何でしょうか? 工学を学ぶ皆さんにとって,それを学ぶ意味は何でしょうか?
今日,STEAM教育に代表されるように,理系・文系の縦割り教育からの転換が進められています。本書は,技術者を目指す皆さんに,工学や技術の意味や可能性を客観的に見る方法を提供する〈リベラルアーツ〉のテキストです。
工学上の営みが他分野からどのように見え,どう評価され,何が求められているのか。最先端技術に象徴されるように,技術者が担う高度な技術と開発スピードにどう適応するのか。さらに科学と技術の進化が市民生活や社会に甚大な影響を与える中,新たな教養が問われています。
第Ⅰ部は〈リベラルアーツ〉の歴史編です。古代ギリシアの自由学芸(三学四科:文法・修辞学・論理学/算数・幾何・音楽・天文)に始まり,ヨーロッパの知性を支え,わが国では「教養」として展開した〈リベラルアーツ〉の歴史を学びます。
第Ⅱ部は〈リベラルアーツ〉の現代編です。心理学,歴史学,人類学,教育学,経済学それぞれの知見に基づく視点や方法論を紹介して,各分野から見た〈リベラルアーツ〉の意味とともに,工学や技術との対話について考えます。
科学技術の凄まじい進展と競争のただ中で,人間形成の要としてのリベラルアーツ教育の重要性を考察する本書は,学生のみならず幅広い読者にとって画期的なテキストです。
今日,STEAM教育に代表されるように,理系・文系の縦割り教育からの転換が進められています。本書は,技術者を目指す皆さんに,工学や技術の意味や可能性を客観的に見る方法を提供する〈リベラルアーツ〉のテキストです。
工学上の営みが他分野からどのように見え,どう評価され,何が求められているのか。最先端技術に象徴されるように,技術者が担う高度な技術と開発スピードにどう適応するのか。さらに科学と技術の進化が市民生活や社会に甚大な影響を与える中,新たな教養が問われています。
第Ⅰ部は〈リベラルアーツ〉の歴史編です。古代ギリシアの自由学芸(三学四科:文法・修辞学・論理学/算数・幾何・音楽・天文)に始まり,ヨーロッパの知性を支え,わが国では「教養」として展開した〈リベラルアーツ〉の歴史を学びます。
第Ⅱ部は〈リベラルアーツ〉の現代編です。心理学,歴史学,人類学,教育学,経済学それぞれの知見に基づく視点や方法論を紹介して,各分野から見た〈リベラルアーツ〉の意味とともに,工学や技術との対話について考えます。
科学技術の凄まじい進展と競争のただ中で,人間形成の要としてのリベラルアーツ教育の重要性を考察する本書は,学生のみならず幅広い読者にとって画期的なテキストです。
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