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知恵の探求とは何か

哲学的思索への手引き

知恵の探求とは何か
著者 金子 晴勇
ジャンル 哲学・思想
出版年月日 2013/12/15
ISBN 9784862851673
判型・ページ数 4-6・168ページ
定価 本体1,600円+税
在庫 在庫あり
 

目次

はしがき

第Ⅰ章 何から知恵は始まるのか
1 常識から良識へ
2 知恵に対する三つの態度
3 知的な探求の始まり
4 心に巣くう偶像の撤去――ベーコン・フッサール・シェーラーの学説
5 思想の基礎となる経験
6 創造的閑暇とタレスの問い
第Ⅱ章 知識はどのように区別されるのか
7 知恵と学問的認識の区分
8 存在論と形而上学
9 実践的な知恵としての倫理
10 仮想世界を作り出す制作学
11 絶対者の探求
第Ⅲ章 認識の機能とは何か
12 認識とは経験の明晰化である
13 カントの認識――形而上学
14 弁証法と現象学
15 真理概念の特質
16 文化創造における認識力
第Ⅳ章 人間についての問い
17 人間についての認識
18 人間認識の直接性
19 三つのロビンソン解釈
20 社会性の三段階(相互性・間柄性・共同性)
21 共同体の三類型
第Ⅴ章 倫理への問い
22 習俗の相対性
23 道徳性の問題
24 人倫の秩序とは何か
25 「善」の三つの側面
26 意志と人格
27 愛と幸福
28 自律としての自由は可能か
29 三つの意志規定
第Ⅵ章 文化と宗教への問い
30 文化の意義について
31 心の機能の三区分法(感性・理性・霊性)
32 霊性の意義
33 日本的霊性について
34 宗教とは何か
35 宗教の文化的機能

あとがき

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内容説明

今日私たちは自然の環境から人間の関係に至るまで世界的な変動に見舞われている。個人や職場,地域,社会のそれぞれの場でどう対処するか思案に暮れることが多い。
関連の情報は比較的に入手しやすくなったが,それを踏まえて過去から未来に向けて自分の歩みに即した予測を立てることになると,単なる知識や判断力だけでなく優れた知恵が必要であることを痛感させられる。そのような時,どのように事柄を理解し知恵にまで導くのか。本書はそのための手引きを先哲のことばを学ぶことにより見出そうとする試みである。
著者は50年以上にわたり,哲学,倫理学,人間学,宗教学,ヨーロッパ文化論など多岐にわたる講義をしてきた。多くの入門書は哲学的知識を羅列して説明するケースが多いが,本書は哲学の豊かな遺産を生きた言葉として思索に活かすうえで有用な方法を身につけるための稀有な哲学入門である。

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