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目次
はしがき
1 「われ, ここに, 立つ」――世界史的転換を呼び起こした言葉
2 「わたしは修道士になります」
3 塔の体験と認識の開眼
4 免罪符と改革の開始
5 新しい神学の提示
6 ハイデルベルク討論「第一三命題」
7 ヴァルトブルク城での仕事
8 自由意志論争
9 ドイツ農民戦争
10 最後の言葉「神の乞食」
11 「義人にして同時に罪人」
12 思想世界の構造
13 キリスト者の自由の真義
14 スコラ神学との対決と超克
15 思弁的神秘主義との対決
16 キリスト神秘主義
17 信仰義認論
18 義認と聖化の問題
19 憂愁と悲嘆の意義
20 神学の方法
21 人間学の三分法
22 宗教心としての霊性
23 「超過」の霊性論理
24 無から創造する神
25 神学における人間学の意義
26 生と死について
27 キリストの花嫁としての教会
28 神とサタンの争奪戦
29 「神に逆らって神に逃れる」
30 宗教改革と説教
31 ルターの職業観
32 教育改革者ルター
33 試練による神の教育
34 親鸞とルター――東西恩寵宗教の比較考察
35 ルターと内村鑑三
あとがき
本書で使用した文献:原典の全集と著作集および邦訳
「解説」を書くにあたって使用した自著一覧
ルター略年譜
1 「われ, ここに, 立つ」――世界史的転換を呼び起こした言葉
2 「わたしは修道士になります」
3 塔の体験と認識の開眼
4 免罪符と改革の開始
5 新しい神学の提示
6 ハイデルベルク討論「第一三命題」
7 ヴァルトブルク城での仕事
8 自由意志論争
9 ドイツ農民戦争
10 最後の言葉「神の乞食」
11 「義人にして同時に罪人」
12 思想世界の構造
13 キリスト者の自由の真義
14 スコラ神学との対決と超克
15 思弁的神秘主義との対決
16 キリスト神秘主義
17 信仰義認論
18 義認と聖化の問題
19 憂愁と悲嘆の意義
20 神学の方法
21 人間学の三分法
22 宗教心としての霊性
23 「超過」の霊性論理
24 無から創造する神
25 神学における人間学の意義
26 生と死について
27 キリストの花嫁としての教会
28 神とサタンの争奪戦
29 「神に逆らって神に逃れる」
30 宗教改革と説教
31 ルターの職業観
32 教育改革者ルター
33 試練による神の教育
34 親鸞とルター――東西恩寵宗教の比較考察
35 ルターと内村鑑三
あとがき
本書で使用した文献:原典の全集と著作集および邦訳
「解説」を書くにあたって使用した自著一覧
ルター略年譜
内容説明
マルティン・ルター(1483-1546)ほど,その名が広く知られながら,その思想と信仰の内容が理解されていない人物は少ない。宗教改革の政治的,歴史的意義は語られるが,彼の経験と信仰についてはあまり語られることがない。
ヨーロッパの16世紀はルネサンスの時代であり,精神の若返りの時代であったが,それは宗教的生命の高揚した世紀でもあった。その宗教的生命がルターの個人的体験の深みにおいて経験され,それが爆発して人々の心を揺り動かし浸透していった。しかし激しく流出していったエネルギーは500年の時を経て次第に衰退し,今日では無神論とニヒリズムが定着している。
本書はルターの優れた思想的営為を通して,宗教的生命の豊かさと純粋さ,信仰の誠実さと勇気を明らかにし,彼の宗教とその意義が制度としての教会を遥かに越えて人間自身に及んでいることを示す。宗教と霊性の可能性を現代に問う好著である。
ヨーロッパの16世紀はルネサンスの時代であり,精神の若返りの時代であったが,それは宗教的生命の高揚した世紀でもあった。その宗教的生命がルターの個人的体験の深みにおいて経験され,それが爆発して人々の心を揺り動かし浸透していった。しかし激しく流出していったエネルギーは500年の時を経て次第に衰退し,今日では無神論とニヒリズムが定着している。
本書はルターの優れた思想的営為を通して,宗教的生命の豊かさと純粋さ,信仰の誠実さと勇気を明らかにし,彼の宗教とその意義が制度としての教会を遥かに越えて人間自身に及んでいることを示す。宗教と霊性の可能性を現代に問う好著である。