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オットー朝年代記
著者 | メールゼブルクのティートマル 著 三佐川 亮宏 訳注 |
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ジャンル | 歴史 > ヨーロッパ中世史 |
出版年月日 | 2021/11/20 |
ISBN | 9784862853509 |
判型・ページ数 | A5・840ページ |
定価 | 本体12,000円+税 |
在庫 | 在庫あり |
目次
凡例
第一巻 国王ハインリヒ一世 919~936年
序詩,一章 『年代記』の執筆意図
~二八章 ハインリヒ一世追悼
第二巻 皇帝オットー一世 936~973年
序詩,一章 アーヘンの国王戴冠式(936年)
~四五章 オットー一世追悼
第三巻 皇帝オットー二世 973~983年
序詩,一章 オットーの登位,メールゼブルク教会への所領寄進(973/74/79年)
~二六章 オットー三世の国王戴冠,ハインリヒ喧嘩公の解放(983年)
第四巻 皇帝オットー三世 983~1002年
一章 幼王の誘拐劇(984年)
~七五章 ティートマルの自画像
第五巻 国王ハインリヒ二世・第一部 1002~1004年
序詩,一章 神の恩寵について
~四四章 ターギノの大司教叙階
第六巻 国王ハインリヒ二世・第二部 1004~1014年
序詩,一章 メールゼブルク司教区の再興(1004年)
~一〇二章 国王ハインリヒ讃
第七巻 皇帝ハインリヒ二世・第一部 1014~1017年
序詩,一章 ローマの皇帝戴冠式(1014年)
~七六章 キリストの貧者コロマンの殉教死
第八巻 皇帝ハインリヒ二世・第二部 1018年
一章 バウツェンの和約,ポーランド戦役の終結(1018年)
~三四章 皇帝のシュヴァーベン巡幸
解説
あとがき
変遷図・系図・地図・対照表・年表
参考文献
索引(人名,地名・民族名,事項)
第一巻 国王ハインリヒ一世 919~936年
序詩,一章 『年代記』の執筆意図
~二八章 ハインリヒ一世追悼
第二巻 皇帝オットー一世 936~973年
序詩,一章 アーヘンの国王戴冠式(936年)
~四五章 オットー一世追悼
第三巻 皇帝オットー二世 973~983年
序詩,一章 オットーの登位,メールゼブルク教会への所領寄進(973/74/79年)
~二六章 オットー三世の国王戴冠,ハインリヒ喧嘩公の解放(983年)
第四巻 皇帝オットー三世 983~1002年
一章 幼王の誘拐劇(984年)
~七五章 ティートマルの自画像
第五巻 国王ハインリヒ二世・第一部 1002~1004年
序詩,一章 神の恩寵について
~四四章 ターギノの大司教叙階
第六巻 国王ハインリヒ二世・第二部 1004~1014年
序詩,一章 メールゼブルク司教区の再興(1004年)
~一〇二章 国王ハインリヒ讃
第七巻 皇帝ハインリヒ二世・第一部 1014~1017年
序詩,一章 ローマの皇帝戴冠式(1014年)
~七六章 キリストの貧者コロマンの殉教死
第八巻 皇帝ハインリヒ二世・第二部 1018年
一章 バウツェンの和約,ポーランド戦役の終結(1018年)
~三四章 皇帝のシュヴァーベン巡幸
解説
あとがき
変遷図・系図・地図・対照表・年表
参考文献
索引(人名,地名・民族名,事項)
内容説明
EUの歴史的原型として位置づけられる10世紀のヨーロッパ。しかしそれを今に伝える史料は乏しい。本書は,ドイツ,オットー朝期(919-1024)の四大叙述史料の一つを詳細な訳注とともに提供する。
包括的に描かれるのは,著者ティートマルが自ら管轄するメールゼブルク司教教会の歴史と,オットー朝の5代にわたる歴代国王・皇帝の歴史である。特に10世紀末オットー3世から11世紀初頭ハインリヒ2世の統治に関する記述は唯一無二の同時代史料として価値が高い。東方のスラヴ系諸民族のキリスト教化を任務として設置された司教座ゆえに,ポーランド大公ボレスワフとの15年に及ぶ戦役を詳述,またスラヴ人のアニミズム信仰や社会構成に関して克明にかつ冷静に叙述される。奇蹟,予言,幻視,悪霊,亡霊など,キリスト教と異教との間の宗教史・文化史的証言や,決闘裁判など社会制度の一端をも垣間見せる。
さらに本書は,ティートマル個人の親族や友人および自分自身の救済への願いと,後世への教訓を込めた記録でもある。折々に表明される彼の敬虔な信仰心,家族や友人への情愛,生と死に苦悶する感情の発露,そして厳しい自己批判の言葉は,千年の時空を越え今日のわれわれにも深い共感を呼び起こす。
明快な訳文と丁寧な注,解説や索引により,読者は個々にテーマを発見し,関心を深められるであろう。西洋中世史研究の基礎を築く意義深い業績である。
包括的に描かれるのは,著者ティートマルが自ら管轄するメールゼブルク司教教会の歴史と,オットー朝の5代にわたる歴代国王・皇帝の歴史である。特に10世紀末オットー3世から11世紀初頭ハインリヒ2世の統治に関する記述は唯一無二の同時代史料として価値が高い。東方のスラヴ系諸民族のキリスト教化を任務として設置された司教座ゆえに,ポーランド大公ボレスワフとの15年に及ぶ戦役を詳述,またスラヴ人のアニミズム信仰や社会構成に関して克明にかつ冷静に叙述される。奇蹟,予言,幻視,悪霊,亡霊など,キリスト教と異教との間の宗教史・文化史的証言や,決闘裁判など社会制度の一端をも垣間見せる。
さらに本書は,ティートマル個人の親族や友人および自分自身の救済への願いと,後世への教訓を込めた記録でもある。折々に表明される彼の敬虔な信仰心,家族や友人への情愛,生と死に苦悶する感情の発露,そして厳しい自己批判の言葉は,千年の時空を越え今日のわれわれにも深い共感を呼び起こす。
明快な訳文と丁寧な注,解説や索引により,読者は個々にテーマを発見し,関心を深められるであろう。西洋中世史研究の基礎を築く意義深い業績である。