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デカルト全書簡集 第二巻

(1637-1638)

デカルト全書簡集 第二巻
著者 武田 裕紀
小泉 義之
山田 弘明
東 慎一郎
政井 啓子
久保田 進一
クレール・フォヴェルグ
ジャンル 哲学・思想
シリーズ デカルト全書簡集
出版年月日 2014/02/20
ISBN 9784862851772
判型・ページ数 菊判・416ページ
定価 本体6,000円+税
在庫 在庫あり
 

目次

126 デカルトからプレンピウスへ(1637.10.3)『序説』の証明,『幾何学』
127 デカルトからプレンピウスへ(1637.10.3)フロモンドゥスの反論への答弁
128 デカルトからノエルへ(1637.10.3)『序説』精査の依頼
129 デカルトからホイヘンスへ(1637.10.5)ガラス,「器具の説明」
130 デカルトからメルセンヌへ(1637.10.5)フェルマ,反論への答弁
131 デカルトからメルセンヌへ(1637.10.5)『屈折光学』,フェルマへの答弁
132 フェルマからメルセンヌへ(トゥールーズ1637.11)『屈折光学』批判
133 ホイヘンスからデカルトへ(ハーグ1637.11.23)「器具の説明」落手
134 デカルトからホイヘンスへ(1637.12.4)百歳を越える寿命,「医学提要」
135 デカルトからプレンピウスへ(1637.12.20)フロモンドゥスへの批評
136 デカルトからメルセンヌへ(1637.12末)『幾何学』の弁明
137 デカルトからメルセンヌへ(1638.1)フェルマへの批評
138 デカルトからメルセンヌへ(1638.1)フェルマの『極大・極小論』,接線問題
139 プレンピウスからデカルトへ(ルーヴァン1638.1)心臓の運動と血液循環
140 デカルトからメルセンヌへ(1638.1.25)『序説』への反論,フェルマ
141 デカルトからホイヘンスへ(1638.2)旋盤工の仕事
142 ポロよりレネリを介してデカルトへ(1638.2)『方法序説』『屈折光学』『気象学』への異議
143 ホイヘンスからデカルトへハーグ(1638.2.2)「機械学」,フロモンドゥス
144 デカルトからホイヘンスへ(1638.2.8)旋盤工,望遠鏡
145 デカルトからポロへ(1638.2.12)ポロへの感謝
146 デカルトからプレンピウスへ(1638.2.15)反論への回答,心臓の運動
147 デカルトからデゥリエンヌへ(1638.2.22)『幾何学』の検討の依頼
148 モランからデカルトへパリ(1638.2.22)光学,微細な物質,デカルトの方法
149 デカルトからヴァチエへ(1638.2.22)方法,神の存在証明
150 デカルトから某へ(1638.2または3)立体問題
151 デカルトのロベルヴァルおよびエティエンヌ・パスカルに対する反論(1638.3.1)フェルマの『極大・極小論』,極大の定義
152 デカルトからミドルジュへ(1638.3.1)フェルマからの反論に対する答弁
153 デカルトからメルセンヌへ(1638.3.1)フェルマとの論争
154 デカルトからハートリブを介して某へ(1638.春)汎知学
155 プレンピウスからデカルトへ(1638.3)心臓の運動と動脈の運動
156 シエルマンスからデカルトへ(1638.3)色の分化
157 デカルトからホイヘンスへ(1638.3.9)カンパネラ,フロモンドゥスなど
158 デカルトからプレンピウスへ(1638.3.23)心臓の運動と動脈の運動
159 デカルトからシエルマンスへ(1638.3.23)色の分化
160 デカルトからメルセンヌへ(1638.3.31)『幾何学』,『屈折光学』に対する反論の答弁,友愛数などの数論
161 デカルトからホイヘンスへ(1638.3または4)ブイオの『光の本性』について
162 ロベルヴァルのデカルトへの反論(パリ1638.4)フェルマの『極大・極小論』,極大の定義に対する反論
163 メルセンヌからデカルトへ(1638.4.28)ロベルヴァルのサイクロイド,空間概念,弦の速度,フェルマ書簡からの抜粋
164 デカルトからレネリを介してポロへ(1638.4または5)暫定的道徳,呼吸するゆえに我在り,動物と自動機械,痛みの感覚
165 デカルトからハートリブを介して(ヨハン・ヴィルヘルム・エディング)へ(1638.4または5)ハーバート『真理論』
166 デカルトからメルセンヌへ(1638.5.3)フェルマの『極大・極小論』,ロベルヴァルの批判への応答
167 デカルトからメルセンヌへ(サントポールト1638.5.27)サイクロイドの求積,4月28日付書簡への返答,論証について,『方法序説』に対する諸反論についての所感,数論,ジロのこと
168 デカルトからメルセンヌへ(1638.6.3)フェルマとの接線論争,サント=クロワの数論
169 デカルトからアルディへ(1638.6)フェルマの『極大・極小論』
170 デカルトからメルセンヌへ(1638.6.29)接線問題,サント=クロワの数論,地圧学,ジロによる数論への解答
171 デカルトからホイヘンスへ(1638.6)アラビア語の本の貸借
172 デカルトからモランへ(1638.7.13)光学,微細な物質,デカルトの方法
173 デカルトからモランへ(1638.7.13)書簡172の添え状
174 デカルトからメルセンヌへ(1638.7.13)地球上における物体の重さ,つり合いの原理
175 デカルトからメルセンヌへ(1638.7.13)コノイドの重心決定問題,所定の条件を満たす約数をもつ数
176 デカルトからメルセンヌへ(1638.7.27)サント=クロワの数論,サイクロイドの求積,フェルマ,ロベルヴァル,ボーグランとの論争
解題1 極大・極小論,および接線問題をめぐるデカルトとフェルマの関係について(東慎一郎)
解題2 デカルトの数論(武田裕紀)

あとがき/主要人名解説/関連地図/索引(人名・地名,事項)

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内容説明

デカルトは730通以上の膨大な往復書簡を残したが,それらはラテン語,フランス語,オランダ語で書かれた。そのうちわが国で翻訳されているのは30%ほどであり,数学や物理学に関わる書簡は割愛されてきた。
本シリーズ全8巻は研究者の使用に耐える翻訳を作成し,簡潔な歴史的,テキスト的な訳注を施して,基礎資料として長く活用されることを期して企画された。
17世紀において書簡の果たす役割は大きく,それは私的な文書であると同時に複数の人に読まれることを意識して書かれた。デカルトの場合,著作ではあまり触れられない心身問題や永遠真理創造説,形而上学の諸問題,道徳論など多くの哲学的問題に立ち入った議論がなされており,書簡を通してデカルト思想の細部が明らかにされる。デカルトは「書簡によって哲学する」,書簡は「知性の実験室」と言われる由縁である。
本巻では1637年10月から1638年7月までの51通の書簡が扱われる。この間の書簡は,刊行されたばかりの『方法序説および三試論』への様々な論者からよせられた反論への答弁と,「極大・極小」の方法の有効性を巡るフェルマとの論争が中心となっている。当時の自然科学・数論の論争の現場が窺い知れる。

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