ホーム > 21世紀の「老い」の思想
目次
まえがき
第1章 人生100年時代の老成学
1 人生の土台としての寿命
2 人生50年時代
3 人生70年時代
4 人生100年時代
5 21世紀老人の条件
6 老いの思想
7 老成学
第2章 老人介護をめぐる常識
1 原像としての『恍惚の人』
2 老い=呆けのイメージ
3 老人福祉の実態
4 老人介護の常識
5 家族の変容
6 老人福祉制度の変遷
7 認知症老人の思い
8 『ヘルプマン』の描く未来
第3章 老いた自己のイメージ
1 ボーヴォワールの『老い』
2 時間的存在と性的存在
3 時間感覚の相対性
4 モンテーニュの享楽主義
5 もう一つの時間構造
6 性愛の欲望と行動
7 見られる/見せる美学
8 死者とのコミュニケーション
第4章 エイジズムの乗り越え方
1 バトラーのエイジズム批判
2 老人の現状と改革
3 政治参加と人生の可能性
4 エイジズム批判の批判
5 老化(老い)なき人生
6 できない世界の視点
7 リベラリズムの危うさ
8 文化/自然または人間/動物
9 語れない相手の役割
第5章 人生最期の生き様
1 キャラハンの問題提起
2 老人医療削減の論理
3 自己犠牲の論理
4 世代とコミュニティ
5 老人世代の役割
6 幸福感のミニマム
7 死に様を見せる
8 迷惑をかける自分
第6章 老いの生活の豊かさ
1 『ライフシフト』の登場
2 再設計のための提言
3 提言の意義と問題点
4 長寿化とデジタル化
5 日本経済の再生
6 社会保障の改革
7 生活の豊かさ
8 有償ボランティア
第7章 21世紀老人の生き方
1 『老人と海』
2 物象化と疎外
3 ローカルマネー
4 創発的共生の文化
5 サイボーグ
6 老いの思想の観点
7 シルバー共和主義
あとがき
参考文献
索引
第1章 人生100年時代の老成学
1 人生の土台としての寿命
2 人生50年時代
3 人生70年時代
4 人生100年時代
5 21世紀老人の条件
6 老いの思想
7 老成学
第2章 老人介護をめぐる常識
1 原像としての『恍惚の人』
2 老い=呆けのイメージ
3 老人福祉の実態
4 老人介護の常識
5 家族の変容
6 老人福祉制度の変遷
7 認知症老人の思い
8 『ヘルプマン』の描く未来
第3章 老いた自己のイメージ
1 ボーヴォワールの『老い』
2 時間的存在と性的存在
3 時間感覚の相対性
4 モンテーニュの享楽主義
5 もう一つの時間構造
6 性愛の欲望と行動
7 見られる/見せる美学
8 死者とのコミュニケーション
第4章 エイジズムの乗り越え方
1 バトラーのエイジズム批判
2 老人の現状と改革
3 政治参加と人生の可能性
4 エイジズム批判の批判
5 老化(老い)なき人生
6 できない世界の視点
7 リベラリズムの危うさ
8 文化/自然または人間/動物
9 語れない相手の役割
第5章 人生最期の生き様
1 キャラハンの問題提起
2 老人医療削減の論理
3 自己犠牲の論理
4 世代とコミュニティ
5 老人世代の役割
6 幸福感のミニマム
7 死に様を見せる
8 迷惑をかける自分
第6章 老いの生活の豊かさ
1 『ライフシフト』の登場
2 再設計のための提言
3 提言の意義と問題点
4 長寿化とデジタル化
5 日本経済の再生
6 社会保障の改革
7 生活の豊かさ
8 有償ボランティア
第7章 21世紀老人の生き方
1 『老人と海』
2 物象化と疎外
3 ローカルマネー
4 創発的共生の文化
5 サイボーグ
6 老いの思想の観点
7 シルバー共和主義
あとがき
参考文献
索引
内容説明
今日,65歳以上の高齢者は3600万人を超え,日本の人口の3割弱を占めている。平均寿命は男性82歳,女性89歳で,人生100年時代を迎えたと言える。このような現実を踏まえて,30年以上に及ぶ老後をどう過ごせばよいのか。私たちや社会が向きあうべき明確な考え方が問われている。
福祉国家は危機に瀕し,社会保障給付費の赤字は累積し,経済の長期低迷と巨額な財政赤字は次世代に先送りされている。さらに貧富の格差の拡大,老後破産が広がる中,環境と経済の両立,コミュニティの再建,多様性の受容とデジタル化への対応といった新たな問題群が迫る。
超高齢社会では現役世代に頼って脇役に甘んじたり介護保険のお客様とならずに,高齢者自身が主人公となり,互いに支えあう新しいコミュニティを作らねばならない。著者は人生の後半50年を四つに区分し,50歳から60歳は老いに備える準備期,60歳から80歳は多方面にわたり元気に展開する活動期,80歳から90歳は介護を受ける受容期,そして90歳以降は死に備える時節として,老いの思想の具体的な構想を展開し,老成学という新たな学問を提唱する。
先行世代が残してくれた社会的共有財産(レスプブリカ)と高齢者が助け合う有償ボランティアを全国的に展開することにより,目標達成感や安心と充実,そして自己存在感など,幸福感を高めて,豊かな高齢社会の構築に挑む。
福祉国家は危機に瀕し,社会保障給付費の赤字は累積し,経済の長期低迷と巨額な財政赤字は次世代に先送りされている。さらに貧富の格差の拡大,老後破産が広がる中,環境と経済の両立,コミュニティの再建,多様性の受容とデジタル化への対応といった新たな問題群が迫る。
超高齢社会では現役世代に頼って脇役に甘んじたり介護保険のお客様とならずに,高齢者自身が主人公となり,互いに支えあう新しいコミュニティを作らねばならない。著者は人生の後半50年を四つに区分し,50歳から60歳は老いに備える準備期,60歳から80歳は多方面にわたり元気に展開する活動期,80歳から90歳は介護を受ける受容期,そして90歳以降は死に備える時節として,老いの思想の具体的な構想を展開し,老成学という新たな学問を提唱する。
先行世代が残してくれた社会的共有財産(レスプブリカ)と高齢者が助け合う有償ボランティアを全国的に展開することにより,目標達成感や安心と充実,そして自己存在感など,幸福感を高めて,豊かな高齢社会の構築に挑む。