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小さなよろこび 大きなしあわせ

テュービンゲン便り

小さなよろこび 大きなしあわせ
著者 横井 秀治
ジャンル 社会・文化
出版年月日 2012/09/20
ISBN 9784862851406
判型・ページ数 4-6・384ページ
定価 本体2,800円+税
在庫 在庫あり
 

目次

真の豊かさとはなにか?(松田 純)
はじめに

小さなよろこび 大きな幸せ
このような街
古いものに囲まれて/石畳を歩く/まさか,テュービンゲンが/勿体ない/こんにちは,ヨコイさん/木々との挨拶/一本の木
ハウスマンとして
関係のなかで/ハウスマンの自覚/パートナーシップ(1)/「仕事も家庭も」の時代/パートナーシップ(2)/夏の休暇/ありがとう,ミヒャエル
家族と共に
ありがとう,ヒデジ/小さな花/親族の集い/調和のとき/母と娘のうた/義母との昼食/日曜日はタンデムで/小さな集会所/春の一日
まわりの人たち
顔と顔を合わす/思いやる心/一分間の握手/あなたの友人でしょ/最も親しまれている菩提樹が/懐かしい人/冬の休暇
地域社会
一日が始まる/分離しないように/クレープのかおり/弱くなっていい/学び続ける性/駅ミッション/家庭で祝う静かなクリスマス/ネッカー川源流
ミヒャエルの自立
誇らしげな顔/台所に立つ,男ふたり/見知らぬ地へ行け/自立へ向けて/ガンバレ,ミヒャエル/三十歳の誕生日/親から離れる/目に見えない自立/原点だ
手紙のやりとり
Tさんからの手紙/人はどこへ帰るのでしょうか/ある知人から/再び,Tさんから
「共に」のなかで
自分の幸せを見つける/まわりの人と協力しながら/この触れ合いこそ/世界は一家族/相手がいればこそ/相手の顔を見ながら
社会を見つめる
民主主義のなかで/いつの日か/夜の老人ホーム/このような有料老人ホームなら/女性を守るシェルター/ロマの子供たち/このようなグループホームなら
人とのつながり
この人に魅せられて/ベラおばさん/学ぶこころ/まごころ/カーリンとチャック/百歳の秘訣/何が大切か
命こそ
出生前診断は?/もし話すならば/「もっと,生きたいよ」/三人一緒のアピール/死んで,自由をえる/ある牧師の生/かれを想い出しながら
未来へ向けて
平和を願うところ/沈黙をやぶる/どうしても伝えたいのだ/広島からのメッセージ/届け,この願い/共に生きる

あとがきにかえて

ふるさと日本 こころの旅
はじめに/萩父子旅/春の京都三人/東京の母/奈良の大和路/広島と長崎の祈り/越後の山麓/良寛の国上山/佐渡の里山風景/土佐の人と龍馬/四万十川の自然/水の都松江/薩摩と阿蘇の地/島原の子守唄/東北の人たちと風景/大雪山の春/合掌造りの白川郷と五箇山/育ったところ

おわりに

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内容説明

本書は,1986年以来,ドイツで最も住みやすい街で,家事や子育てに従事しつつ地域や社会と触れ合うハウスマン(主夫)の経験を「テュービンゲン便り」として日本の知人たちに送り続けた記録をもとに刊行するものです。
駅でミッションの仕事をする妻ゲルトルートさん,ダウン症の息子ミヒャエル君,牧師の妻であった義母との4人の家庭生活を中心に,夏のアルプスで過ごすバカンスや山里で迎えるクリスマス,親戚の集いなどの豊かな市民生活,老人ホームや身障者施設の現状,ホームレスやエイズ患者との交流など福祉の問題から,女性を守るシェルター,ロマの子供たちの心情,ナチ政権下でのアウシュビッツ,心身障がい者を抹殺する安楽死作戦や原子爆弾の開発など,歴史の暗部に対するドイツの人々の向き合い方,また教育や福祉政策,地方議会のあり方などが紹介され,「共に」の信条に支えられた著者の柔らかく多面的な叙述は示唆に富むものです。後半部は,強い望郷の念を抱きつつ日本各地をめぐる旅で出会った人々の生活感情と,豊かな自然を活写して,読む者に静かな感動を伝えます。

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