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「間の文化」と「独の文化」

比較社会の基礎理論

「間の文化」と「独の文化」
著者 濱口 惠俊
ジャンル 社会・文化
出版年月日 2003/02/15
ISBN 9784901654128
判型・ページ数 菊判・288ページ
定価 本体3,200円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

一般に,日本人は行動の自律性を欠き,世間体や恥の意識,恩,義理,集団主義など社会心理や社会倫理に強く拘束されていると言われてきた。
本書はベネディクト『菊と刀』をはじめ「タテ社会」「甘えの構造」「グローバルモデル」論など,従来の代表的な日本文化論を批判的に考察し,そこに共通する〈個人主義〉対〈集団主義〉という分析枠組みの問題点を徹底的に解明,それが近代日本の社会科学が普遍的に前提してきた近代ヨーロッパの〈個人〉に対する偏った理解に由来することを明らかにする。
著者は人間を他者との関係性として捉える〈間人〉の視点から〈間(あわい)の文化〉という新たな概念を導入,《相関存在論》という独自の方法論により比較文化の一般理論を展開した。世界25か国,8000人以上におよぶアンケートによる実証分析は,その理論の有効性を示す興味深い結果を示している。
本書は教育学,社会学から心理学,経営組織論にいたる幅広い活動を踏まえた40年に及ぶ学際的な研究の集大成であり,読者にとっても世界との接触が急激に拡大する今日,豊かな示唆を与えられるに違いない。

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