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欧米留学の原風景

福沢諭吉から鶴見俊輔へ

欧米留学の原風景
著者 安酸 敏眞
ジャンル 哲学・思想
出版年月日 2016/05/25
ISBN 9784862852335
判型・ページ数 4-6・520ページ
定価 本体3,700円+税
在庫 在庫あり
 

目次

プロローグ
第一話 福沢諭吉と西周
第二話 森有礼と新島襄
第三話 日本初の女子留学生――山川(大山)捨松,永井(瓜生)繁子,津田梅子
第四話 北海トリオ――内村鑑三,新渡戸稲造,宮部金吾
第五話 北里柴三郎と森鷗外
第六話 芳賀矢一と夏目漱石
第七話 有島武郎と寺田寅彦
第八話 原勝郎と西田直二郎
第九話 波多野精一と石原謙
第十話 村岡典嗣と阿部次郎
第十一話 九鬼周造と三木清
第十二話 有賀鐵太郎と郷司浩平
第十三話 武田清子と鶴見俊輔
エピローグ

あとがき/注/参考文献/索引

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内容説明

1860年の咸臨丸による福沢諭吉のアメリカ渡航から,1942年の「日米交換船」による武田清子,鶴見俊輔の帰国に至る82年間28名の欧米留学を集合体験として見るときそこに現れてくる風景はどのようなものか。近代日本の学問形成や発展に果たした海外留学の役割と歴史的意義を解明する。

本書はドッペル・ポートレートという二人一組の人物描写で叙述しており,これら留学生群像は著者がその生き方や思想に深く共感したか,異質感をもちながらも敬意を表する人物を厳選した。

「外国語を知らない人は,母国語を知らない」(ゲーテ)と言われるように,真の自己認識は,自分とは異なる他者との接触と交流によってはじめて可能となる。留学生がいかなる試練やアイデンティティ・クライシスに直面し,それをどう克服し,どのような課題を見出したのか。

21世紀から過去の留学経験を見直すなら,自らが立脚する言語・文化・歴史の特殊性を自覚しなければ普遍人間的な課題の任に耐えられず,広い心と学識をもって世界の問題に対処する能力を磨かねばグローバル化時代に対応できないことが分かる。留学に関心をもつ全ての人に薦める必読書。

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