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ヨハネ福音書注解 III

ヨハネ福音書注解 III
著者 伊吹 雄
ジャンル 哲学・思想
宗教
シリーズ ヨハネ福音書注解
出版年月日 2009/05/10
ISBN 9784862850560
判型・ページ数 菊判・512ページ
定価 本体7,600円+税
在庫 在庫あり
 

目次

13章-21章まえがき

第2部前半:別れの説話
第 13 章
第2部の表題(1節)/十字架の解釈としての洗足(2-20節)/裏切る者(21-30節)/第一の別れの説話(13章31節-14章31節)/第一の別れの説話のはじまり(31-38節)

第14章
はじめに/イエスの父への道と父の啓示(1-3節)/イエスの父への道と父の啓示(4-14節)/パラクレートスの約束(第1パラクレートス句)(15-17節)/イエスの到来(18-21節)/父と子の到来(22-24節)/イエスの啓示のパラクレートスによる続行(第2パラクレートス句)(25-26節)/別れの言葉(27-31節)

第15章
はじめに/ぶどうの木と枝(1-8節)/イエスの愛に止まることと相互の愛(9-17節)/世の憎しみと迫害(18-25節)/パラクレートスと弟子の証し(第3パラクレートス句)(26-27節)

第16章
はじめに/迫害についての予告(1-4a節)/パラクレートスの到来と裁き(第4パラクレートス句)(4b-11節)/真理の霊の教え(第5パラクレートス句)(12-15節)/別離と再会(16-24節)/終末と約束(25-33節)

第17章
はじめに/イエスの栄光化のための祈り(1-5節)/現在の弟子のための祈り(6-19節)/弟子たちによって信じる者が一つになるための祈り(20-23節)/信じる者たちの救いの完成のための祈り(24-26節)

第2部後半:イエスの受難と復活
第18章
はじめに/イエスの逮捕(1-11節)/アンナスとカイアファの前のイエス,ペトロの否認(12-27節)/ピラトへの引き渡し(28-32節)/最初の尋問(33-38節)/バラバの釈放(39-40節)

第19章
はじめに/鞭打ち,嘲り,イエスの引き出し(1-7節)/二度目の尋問(8-11節)/判決(12-16節)/十字架につける,罪状書き,着物の分配(17-24節)/十字架のもとでのイエスの母と愛弟子(25-27節)/イエスの死(28-30節)/イエスの脇を槍で突く(31-37節)/イエスの埋葬(38-42節)

第20章
はじめに/マグダラのマリアの報告(1-2節)/弟子たちによる空の墓の確認(3-10節)/マグダラのマリアへの顕現(11-18節)/弟子たちへの顕現(19-23節)/トマスの反応(24-25節)/トマスを含む弟子たちへの顕現(26-29節)/結語(30-31節)

第21章
はじめに/ティベリアス湖での顕現(1-14節)/復活者はペトロに最高の牧職を与える(15-17節)/ペトロの殉教の預言(18-19節)/愛弟子の運命(20-23節)/第二の結語(24-25節)

エピローグ
成果と展望

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内容説明

福音書のなかでもとくにヨハネ福音書は難解な書である。読者は 冒頭の「初めにロゴスがあった。ロゴスは神のもとにあった。ロゴスは神であった。」という言葉で始まるプロローグの意味とは何か,さらにプロローグと本文との関係という難問に直面させられる。著者は第Ⅰ巻でこれらの問題に真正面から取り組み,理解への道を拓いた。この福音書の比類ない言語空間の成り立ちを解き明かし,ヨハネ福音書の独創的注解が可能となった。
本冊では第13章から第21章までを扱うが,これらはヨハネ福音書の第2部と言われる。前半部の17章までは別れの説話と呼ばれ,後半は受難・復活物語である。これは共観福音書にはないこの福音書のユニークな部分を含み,とくにヨハネ神学の総決算とも言うべき最後の晩餐が扱われる。
従来の聖書学を批判し,新しい聖書解釈の可能性を示すとともに,各節ごとに詳細な検討を加えた本註解全3巻は本冊をもって完結する。
本註解は,文字通り著者のライフワークとしてわが国の聖書学だけでなく世界の聖書注解に対しても長きにわたり多くの貢献をなすに違いない。

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