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道教の斎法儀礼の思想史的研究

道教の斎法儀礼の思想史的研究
著者 小林 正美
ジャンル 東洋学
出版年月日 2006/10/19
ISBN 9784901654814
判型・ページ数 A5・448ページ
定価 本体7,600円+税
在庫 在庫あり
 

目次

Ⅰ 道教の斎法儀礼の成立
劉宋・南斉期の天師道の教理と儀礼(小林正美)
道教の斎法儀礼の原型の形成――指教斎法の成立と構造(小林正美)
霊宝斎法の成立と展開(小林正美)

 Ⅱ 道教の斎法儀礼の展開
『法海遺珠』の元帥神について――道教の?・民間信仰の儀礼と元帥(二階堂善弘)
張宇初の斎法観とその周辺――南昌派考察序説(横手 裕)
清朝四川の全真教と天師道儀礼――『広成儀制』太清章をめぐって(森 由利亜)

 Ⅲ 道教文物と斎法儀礼
道教文物の概説(王 育成)
金?斎法に基づく道教造像の形成と展開――四川省綿陽・安岳・大足の摩崖道教造像を中心に(小林正美)

 Ⅳ 儒仏二教と道教儀礼
宋代の景霊宮について――道教祭祀と儒教祭祀の交差(吾妻重二)
受菩薩戒儀及び受八斎戒儀の変遷(阿 純章)

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内容説明

世界の道教儀礼にかんする研究は現代の台湾や民間信仰の調査研究が中心となっており,その歴史的研究は欧米や台湾のみならず,中国や日本においても低調と言わざるをえない現状である。
はじめに三洞四輔説を唱えた南宋期の天師道の教理形成と道教儀礼を分析することにより,宗教としての道教の全体的枠組みを提供する。
その全体像を踏まえ,道教における斎法儀礼の成立と展開を道教教団の歴史や道士の位階制度と関連づけて分析するとともに,道教文物と道教造像の形成史を思想史的方法によって解明,さらに道教儀礼と深く関わる儒教と仏教の宗教儀礼にまで射程を伸ばし,それらの儀礼の成立と展開を明らかにする。
本書は最近の道教教典の文献学的,思想史的研究の成果を盛り込み,斎法儀礼の起源や関連する諸問題を歴史的,体系的に考察して世界の道教儀礼研究に新たな扉を開いた画期的な業績である。

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