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旧ソ連の北朝鮮経済資料集

1946-1965年

旧ソ連の北朝鮮経済資料集
著者 木村 光彦
ジャンル 歴史 > 経済史
出版年月日 2011/01/31
ISBN 9784862850997
判型・ページ数 B5・516ページ
定価 本体20,000円+税
在庫 在庫あり
 

目次

凡例
解説

資料1 1946年2月21日現在の金融状況
資料2 [土地改革建議案]
資料3 [1946年の食糧状況]
資料4 [1946年の商業と財政金融]
資料5 決定書 第25軍軍事委員会
資料6 北朝鮮の破壊の程度と経済再建の経過
資料7 報告:1945年11月15日から1946年5月1日までの北朝鮮企業による工場の作業と製品生産
資料8 [1946年初の鉱工業状況]
資料9 [1946年の産業状況]
資料10 [貨幣改革関連書簡]
資料11 [貨幣交換実施要綱]
資料12 [貨幣交換の手続と意義]
資料13 [貨幣交換の経過報告]
資料14 報告書 北朝鮮における貨幣交換の準備・実施結果
資料15 3年間の北朝鮮財政,金融,貨幣
資料16 報告 1948年7月北朝鮮の経済・政治状況
資料17 [北朝鮮産業の資料]
資料18 [ソ連・北朝鮮合弁会社の資料]
資料19 報告書 1949年上半期朝鮮民主主義人民共和国財政省の活動の状態と結果
資料20 報告書 1949年上半期北朝鮮の鉄道事業
資料21 1949年上半期北朝鮮の小売取引と地方産業の結果
資料22 報告 北朝鮮の鉄道と鉱工業
資料23 ソ連人専門家の役割
資料24 1950年第1四半期DPRKの財政
資料25 1950年第1四半期DPRKの貿易
資料26 報告 1950年第1四半期DPRK産業課業
資料27 1950年第1四半期DPRKの鉄道事業
資料28 1950年軍事委員会決定書
資料29 1950年第2四半期・上半期DPRK産業課業報告
資料30 調書 米空軍による興南コンビナート破壊状況調査
資料31 朝鮮の戦争に関連したDPRK政府と政府機関の経済措置
資料32 米軍の空襲の結果生じたDPRK産業と運輸の損害
資料33 1950年上半期・7-8月DPRK財政金融課業
資料34 「戦時期1950年の鉱工業課業総括と1951年の鉱工業再建と発展にかんする緊急の課題」
資料35 布告 DPRK産業省 第15号
資料36 報告 DPRKの産業,交通,金融状況
資料37 DPRKと中華人民共和国間の通貨・金融関係―報告
資料38 春季播種準備・実行期のDPRK農業の状況
資料39 詳細報告書  1950[1]年9月17-19日平安南道諸郡への出張について
資料40 外交部情報会議報告
資料41 1952年DPRK輸出入計画
資料42 参考書類 1952年第1四半期DPRK政府の経済措置
資料43 参考書類 1952年第1四半期DPRK産業省主宰産業・輸送労働者活動家会議
資料44 [技術協力契約書]
資料45 DPRKエネルギー資源と米軍のDPRK水力発電所爆撃の結果
資料46 DPRK国内商業の状況
資料47 ソ連木材・製紙省にたいする朝鮮の工業企業再建組織の技術援助依頼
資料48 朝鮮民主主義人民共和国にたいするソ連の技術援助
資料49 戦時中,1950-1953年にDPRK人民経済が受けた被害総規模
資料50 幹事報告 ソ連・朝鮮航空株式会社の1950年4月から1953年12月31日の業務
資料51 朝鮮民主主義人民共和国の再建期間におけるいくつかの困難について
資料52 1954年上半期DPRK人民経済計画実行報告
資料53 DPRKの農業
資料54 DPRKにおける朝鮮家具工場の計画にかんするソ連製紙・木材加工省による作業遂行依頼確認書
資料55 DPRKの状態にかんする参考書類
資料56 議事録 朝鮮民主主義人民共和国・ソビエト社会主義共和国連邦科学技術協力 朝鮮―ソ連委員会第1回会議
資料57 [果樹栽培の資料]
資料58 議事録 DPRK駐在GUES[経済関係総局]長臨席専門家会議
資料59 [1957年農業報告]
資料60 [城津製鋼所の技術資料]
資料61 議事録 ソビエト社会主義共和国連邦・朝鮮民主主義人民共和国科学技術協力 ソ連―朝鮮委員会第7回会議
資料62 ユジギプロセメント煆焼新方式研究所所長のDPRKセメント産業の発展にかんする報告
資料63 在DPRKソ連大使館DPRK耐火材工業状況報告
資料64 平壌のトウモロコシデンプン・糖コンビナートへの出張報告書
資料65 概況報告 DPRKエネルギー・化学工業省中央設計研究所におけるソ連人専門家グループの作業
資料66 報告 1960年上半期ソ連・DPRK科学技術協力
資料67 議事録 ソビエト社会主義共和国連邦・朝鮮民主主義人民共和国科学技術協力 ソ連―朝鮮委員会第11回会議
資料68 [本宮ビナロン工場の資料]
資料69 報告 1963年ソ連・朝鮮民主主義人民共和国科学技術協力
資料70 指示 ソ連―朝鮮科学技術協力委員会ソ連側委員会第16回会議の準備と実施,モスクワ,1965年5月
[参考資料] 北朝鮮に通用する新貨幣発行と現行貨幣交換に関する決定書

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内容説明

本書は1946年から65年にわたる20年間の北朝鮮経済に関する旧ソ連の内部文書である。原資料はモスクワのロシア公文書館(外務省公文書館,国立経済公文書館)所蔵になる。本資料集は編者がとくに興味深い70編を邦訳し,時代順に配した。
ここに収録した資料群の内容は朝鮮戦争時までのものが充実しているが,ただ日本の統治を否定的に叙述する一方,北朝鮮経済の再建に対するソ連の貢献を過度に強調している点に注意が必要である。50年代後半からは細かな技術文書が主で経済関係のものは少ない。これは金日成の独自路線により北朝鮮全体をカバーする内部情報をソ連が得る機会が失われていたからであろう。しかしこのような技術文書は当時のソ連,北朝鮮の技術水準を測る重要な資料であり,今日的な観点からも貴重である。
資料1-9は金融状況や土地改革法案,さらに商業,金融,農業,鉱工業を通して生産減少,物資不足が伝えられ,ソ連軍が北朝鮮の鉱産物を戦利品として自国に搬出した事実が示される。
資料10-21では1947年貨幣改革関連の文書と1948年の財政,金融,産業関連の文書により産業の復興状況が詳述され,また北朝鮮とソ連の合弁会社,鉄道事業の概要が記されている。
資料22-33は1950年の産業,財政,輸送関連の文書で,ウラン鉱のひとつモザナイトが大量に北朝鮮からソ連に搬送された。また北朝鮮軍がソウル住民50万人を北に連行する命令や朝鮮戦争初期の空襲被害と対策が記されている。
資料34-45は1951-52年の財政金融,鉱工業,鉄道輸送,兵器工場,商業,発電所,援助協約の文書である。それらにより米軍の空爆下,北朝鮮の軍需生産の努力が明らかにされる。
資料46-55は1953-54年の文書で産業,戦争被害,技術援助の実態が記され,地下兵器工場の建設にソ連技術者が従事した。
資料56-70は1956-65年の文書で,北朝鮮の農業統計の不備や金日成のトウモロコシ重視政策の起源,一連の朝鮮?ソ連科学技術協力委員会による技術移転も失敗したことが示された。

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