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目次
第Ⅰ部 「顕現しないもの」への現象学の転回
第1章 内在領野の開示
「顕現しないもの」への現象学の「転回」/現象学的絶対者への接近――「自己構成」から「自己現出」へ/「自己原因」の現象学
第2章 自己産出する生
無限の絶対者としての生/生の原可知性――「同じものの同じものによる差異化」/自己触発としての生/自己産出としての生
第3章 贈与の現象学
贈与という問い/「自己(自体)能与(贈与)(Selbstgegebenheit)」としての贈与/二重襞(Zwiefalt)における贈与/無限の贈与――イコンと顔の現象学
第Ⅱ部 ユダヤ神秘主義カバラーと現象学
第4章 秘密の伝承
「神なきユダヤ人」――同化ユダヤ人におけるユダヤ性の回帰/テクストの内部での無限の経験――イマジナルの論理としてのユダヤ性/フッサール現象学のユダヤ性/レヴィナスとデリダにおける「秘密の伝承」
第5章 神の収縮
イサク・ルリアの教説/『全体性と無限』における「ツィムツム」の痕跡/受肉した主体/メシア的永遠性としての無限
第6章 神名の現象学
現象学/神の収縮/神名の現象学
第Ⅲ部 イマジナルの現象学とその展開
第7章 イマジナルの現象学
EX ORIENTE LUX――イマジナルという次元/「贈与の現象学」から「イマジナルの現象学」へ/井筒俊彦の分節化理論/神秘主義的コギトと絶対者――イマジナルの原超越論的機能/「存在解体のあと」の現象性――イマジナルの論理
第8章 絵画の終焉と像の救済
像主体(主題)からの像の自律化――像意識の現象学的分析と現代絵画の展開(現象学的還元の最初の展開)/「顕現しないもの」の像化としての現代絵画の展開(「顕現しないもの」の次元への還元の徹底化)
第9章 神と妖怪の現象学
妖怪学の方法/「畏きもの」の現象としての神と妖怪/妖怪の現象学
第1章 内在領野の開示
「顕現しないもの」への現象学の「転回」/現象学的絶対者への接近――「自己構成」から「自己現出」へ/「自己原因」の現象学
第2章 自己産出する生
無限の絶対者としての生/生の原可知性――「同じものの同じものによる差異化」/自己触発としての生/自己産出としての生
第3章 贈与の現象学
贈与という問い/「自己(自体)能与(贈与)(Selbstgegebenheit)」としての贈与/二重襞(Zwiefalt)における贈与/無限の贈与――イコンと顔の現象学
第Ⅱ部 ユダヤ神秘主義カバラーと現象学
第4章 秘密の伝承
「神なきユダヤ人」――同化ユダヤ人におけるユダヤ性の回帰/テクストの内部での無限の経験――イマジナルの論理としてのユダヤ性/フッサール現象学のユダヤ性/レヴィナスとデリダにおける「秘密の伝承」
第5章 神の収縮
イサク・ルリアの教説/『全体性と無限』における「ツィムツム」の痕跡/受肉した主体/メシア的永遠性としての無限
第6章 神名の現象学
現象学/神の収縮/神名の現象学
第Ⅲ部 イマジナルの現象学とその展開
第7章 イマジナルの現象学
EX ORIENTE LUX――イマジナルという次元/「贈与の現象学」から「イマジナルの現象学」へ/井筒俊彦の分節化理論/神秘主義的コギトと絶対者――イマジナルの原超越論的機能/「存在解体のあと」の現象性――イマジナルの論理
第8章 絵画の終焉と像の救済
像主体(主題)からの像の自律化――像意識の現象学的分析と現代絵画の展開(現象学的還元の最初の展開)/「顕現しないもの」の像化としての現代絵画の展開(「顕現しないもの」の次元への還元の徹底化)
第9章 神と妖怪の現象学
妖怪学の方法/「畏きもの」の現象としての神と妖怪/妖怪の現象学
内容説明
もっともアクチュアルな「顕現しないもの」への問いを,フッサールとハイデガー,現代フランス現象学のアンリ,レヴィナス,デリダ,マリオンらを踏まえ,さらに東洋の伝統的思惟を現象学化して導入することによって著者独自の「イマジナルの現象学」として展開し,新たな現象学の可能性を開く。
現象学を硬直したドグマとすることなく,事象そのものに即して新たな道を切り開くために,ユダヤとイスラームの神秘主義をモデルにして「イマジナル」(想像界,創造的想像力)というカテゴリーを導入,それを介して地平的経験に現れることのない形而上学的次元に挑んだ画期的な業績である。
またドイツ新表現主義のアンゼルム・キーファーの芸術作品や日本の民俗学に即して「イマジナルの現象学」の豊かな可能性を示す。
現象学を硬直したドグマとすることなく,事象そのものに即して新たな道を切り開くために,ユダヤとイスラームの神秘主義をモデルにして「イマジナル」(想像界,創造的想像力)というカテゴリーを導入,それを介して地平的経験に現れることのない形而上学的次元に挑んだ画期的な業績である。
またドイツ新表現主義のアンゼルム・キーファーの芸術作品や日本の民俗学に即して「イマジナルの現象学」の豊かな可能性を示す。